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効果検証
次の打ち手につながる
データ活用
マーケティングの効果検証は次の行動「継続する、止める、改善する」を決断するために行います。効果検証することで結果に結びついた原因を明らかにし、再現性のある活動に活かしていきます。
理想は統計的因果推論で因果効果を明らかにするものですが、ビジネスの現場では介入する要因が多すぎること、市場や顧客の変化によって長期に渡る再現性が担保できないことから精度よりもスピードを重視する傾向にあります。
判断スピードを高めるため、閾値を超えたときの対応方針や、異常値が出たときは即時チェックできる環境を整えておくことが大切です。
効果検証は比較で行う
効果検証は比較によって行い、競合比較、目標比較、期間比較のいずれかを用いますが、最も容易な期間比較を中心に行います。
競合比較は自社と同様の商品・サービスを提供している企業の売上や顧客獲得状況から、市場シェアを比較するものです。公開企業であればIR情報に記載されることもありますが、得たい形式のデータを集めることはかなり難しいです。そこで各社のアクセス数や広告の出校量からWeb上におけるユーザ獲得数から類推して試算します。
目標比較は当年、当月の目標やキャンペーン時に立てたKGI達成に対する比較です。KPIとしている数値を日次単位で取得し、当月内の進捗、累積で今年度の進捗を可視化します。
期間比較は前年同月の成長率や、前回実施したキャンペーンを日次実績で比較します。
このような比較から有効な手立てを見つけていく過程が、その会社のノウハウとして蓄積されることになります。
データ収集の課題
シーゲイトの調査(IDC, 2020年)によると、データ活用の障壁トップ3として以下を挙げています。
1. 収集したデータを使用できるようにする
2. 収集したデータのストレージを管理する
3. 必要なデータが確実に収集されるようにする
そして業務内で取得可能なデータは全体の56%であり、そのうちデータ活用しているのは57%と、全データの32%しか活用されていない実態があります。
経験上、データ活用の進まない企業の多くは専門性の高い人材の不在や、在籍しても裁量や業務量が合っていないケースが散見されました。業績向上にデータ活用を必須と考えているなら、分析をプロジェクト化し、外部の知見を入れることも検討が必要です。
事例
- 事例1
- ECサイトの効果検証
- クライアント課題
- 各種
- クライアント業種
- 家電
- 期間
- 2年
- プロジェクト予算
- 500万円未満
- 事例2
- BtoB製造業マーケティング
- クライアント課題
- コロナ禍における業種別業績変化の分析
- クライアント業種
- 製造業
- 期間
- 1年
- プロジェクト予算
- 500〜1,000万円